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LESSON 番外編4 部下の相談に乗る (1)

相談を持ちかけてくる部下との会話の節目で使える表現です。これまでに紹介した「あいづち」や「聞き返し」「自分の理解確認」の表現も駆使して、なるべく相手に多くを語らせて情報を深く得るというアプローチとなっています。

相手の様子を聞く

What can I do for you?どんな用件ですか?/何か困っていることでも?字義通りだと「あなたのために私は何ができるでしょうか?」になる。

How are things going?調子はどうですか? / 様子はどう?「things」は普通は特定の物事を指している訳ではない。事前に話し合いの内容が双方に了解されているのならば、その内容に関する諸々の物事を指すこともある。

What's up?どう、調子は?「How are you?」と同じだが、かなりカジュアルな口調。


どういった用件や問題があるのか聞く

What seems to be the problem?どうしたんですか? / 何か問題でも?「What is the problem?」と質問すると、少々直接的すぎることもある。「seems to be」を入れることで口調が柔らかくなる。

What seems to be the trouble?どうしたんですか? / 何かトラブルがでも?上と同様に「seems to be」で口調を柔らかくしている。

What seems to be the main obstacle?主な障害物はなんですか?上と同様に「seems to be」で口調を柔らかくしている。「obstacle(障害物・支障の原因・邪魔もの)」とは、ここでは部下が何かのゴールを達成することを邪魔しているもののこと。


相手に多くを開示させる


安心して話せるようにする


I'd like to get your side of the story.あなたサイドの話を聞かせてください。対立している両側の話を公平に聞く。

Be straightforward. Don't sugarcoat.ストレートに話して。取り繕わなくていいから。sugarcoat = 不快な部分を隠してうわべだけ良く見せる(= 砂糖でコーティングする)

I'm not agreeing or disagreeing with you.あなたに賛成も反対もしていません。相手がこちらの明確な反応、特に賛成・反対の立場表明を求めて顔色を伺っている様子の時に使える。



話を続けやすくさせる

先を続けるように促す言葉には以下のようなものがある。

Keep going.先を続けて。相手が話を続けていいか躊躇している様子の場合や、相手の話に自分が乗り出して聞いている様子を見せたい時に使える。

Such as....?たとえば・・・? / というと・・・?「For example?」や「Can you be more specific?(もう少し具体的に言って?)」と言うのと同じ。

Which is...?と言うのは?別の言い方で、もう少し具体的に言って欲しいと求める表現。



具体的な内容を求めたり、さらに多くを話すように求める


In what way?どんなふうに?「How?」「How so?」などとも言えるが、この2つよりもやや柔らかな口調。

Tell me more about what happened.何が起きたのかをもっと話してください。

Why is that an issue for you?なぜ、それがあなたにとって問題なんですか?



自分の理解を整理する・驚いて相手の話の内容を確かめる


Let me get this straight.ちょっと話を整理させてください。聞いている側が少し混乱してきたので、自分の言葉で相手の発言の趣旨を繰り返すことで理解を整理したい時に使う。

Wait a minute, are you saying that...?待ってください、・・・だって言うんですか?相手の話に驚いて信じ難い気持ちを表しながら「それって、まさか~ということですか?」といったニュアンスで質問。


意見を言う前にワンクッション置く

部下の話を十分に聞き出した後であなたの意見を述べる際、ストレートに切り出さずに一言加えてクッションを置くのに使える表現。

相手の見解に賛同している訳ではないが相手を認める


I hear what you're saying.言いたいことは分かります。

That's one way to look at it.それも一つの見方ですね。相手の見方に賛成でも反対でも使えるニュートラルな表現。

You might feel that way.あなたはそう感じるかもしれませんね。



意外な情報を共有された時


I wasn't aware of that.それには気付きませんでした。

Sorry I didn't realize that.それは知りませんでした。 / それには気付きませんでした。自分の不注意などから、何かネガティブな事象に気付いていなかったことを率直に認めるようなニュアンス。

I haven't thought about that.それは考えてみませんでした。


相手の情報共有に感謝

日本は部下に対する感謝の示し方の頻度が低めだと言える。

あからさまに感謝の念を示すのが照れくさい、上司としての沽券に関わる、など言う人は今時は少ないと思うが、ローコンテクストな文化圏相手のコミュニケーションにおいては、ストレートにさっぱりと感謝するべきである。特に、あなたを信頼して情報共有してくれたのなら、なおさらだ。

情報共有に関するごく一般的な感謝の表現を3つ。これは業務メールだけでなく、友人同士の間のメールでも使う。

Thanks for letting me know.教えてくれてありがとう。

Thank you for sharing this with me.それをシェアしてくれてありがとう。

Thanks for sharing that information.その情報をシェアしてくれてありがとう。


その情報を「わざわざ」持ち出してくれて感謝するというニュアンスの言い方を2つ。

Thanks for bringing that up.その件を持ち出してくれてありがとう。

I'm glad you brought that up. It's an important issue.その件をあなたが持ち出してくれて良かったです。重要な問題ですからね。


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