LESSON 番外編5 部下の相談に乗る (2)
突っ込んだ共感
相手の感情を指摘して理解を示す。
I can see why that is bothering you.何でこの件をあなたが気にしているか(悩んでいるか)分かります。
I know you're a little frustrated right now.今、あなたが少々苛立っているのは分かっています。
相手の直面している問題を具体的に形容できるのなら、それを口に出すことも良い。
That has to be confusing and discouraging.あなたは混乱させられるし、それに落胆もさせられるに違いありませんよね。
That must be tough on you.あなたにとっては、きついに違いありませんね。
自分事として共感を示す
If that happened to me, I would feel upset, too.私に同じことが起きたら、私も頭に来る(動揺する)でしょうね。
I would be upset if someone talked to me that way, too.誰かが私に対してそんな口のきき方をしたら、私も頭に来る(動揺する)でしょうね。
I identify with what you’re going through. I've had a similar experience.あなたが経験していることを私も自分ごととして分かります。同じような経験があるからです。自分も同様の経験をしたことがあると自己開示することで共感を示す。
identify with =(~に自分を重ね合わせる)
go through =(困難なことや辛いことを)経験する
突っ込んだ質問をする・別の観点を示す
Can I ask you this?あなたにこう聞いてもいいですか?「あなたに聞きたいのだけれど」と、突っ込んだ質問する前にワンクッション置くことで相手に心の準備をさせる。
Is there another way of looking at your situation?あなたの状況を見る、別の方法(観点)はありませんか?
Look at it this way.こういうふうに考えてみてくださいよ。こう前置きしてから、別の観点を示す。
相手に不快な意見を述べる
相手からは容易には受け入れ難いだろう意見を述べるための前置き。「会議の英語 CHAPTER 3 時間稼ぎと言い直し」で紹介した「前置き」表現も使える。
I can see your point but...あなたの言い分は分かりますが・・・こう切り出せば、相手は何か反対意見を述べられると分かるので心の準備ができる。
I may be wrong but... (uh...)私が間違っているかもしれませんが・・・普通に意見を述べる場合は、この表現は使わない方が良いと考える人もいる。自分の意見を過小評価している印象を与える可能性もあるからだ。言葉を特に和らげるためや、本当に自分の意見に自信がない時に使うと考えていい。
Let me be quite straight with you.ストレートに(はっきりと)言わせてください。これも相手に心の準備をさせる前振り表現として使える。あまり聞きたくないことを言われるかも知れない、と予測させる言い方。
Don't get me wrong.私を誤解しないで下さいね。 / 勘違いしないで下さいね。相手を非難したり相手の立場を尊重しない訳ではない、ということを確認する表現。
Don't take this personally.当てつけに取らないでくださいね。 / 悪く取って気分を害さないでくださいね。相手個人に対して攻撃したり否定的になっている訳ではないのだから、そうとらないでくれ、という表現。
問題解決の道を示す
What can we do to make it right?事を正すために、我々に何ができますか?状況打破のために共に何ができるか相手に提案させる。「can WE」と「私たち二人にとっての問題」というニュアンスで話すことがポイント。
この場合の「we」は相手と自分、あるいはあなたも含めたマネージメント側の人たちという意味にも取り得るが、そこは話の内容で明確にする。
What can we do to work things out.問題をうまく解決するために、我々に何ができますか?work things out = 問題をうまく解決する
What do you propose?何を(解決案として)提案しますか?相手がどのような解決先を考えているかストレートに質問することもできる。
How can I best support you right now?今の時点で、私があなたをサポートできるベストの方法は?相手に対してどのような援助が自分にできるかを質問する。
あなたから提案をする場合
I have a suggestion that might help.役立つかも知れない提案があります。あなたが相手にとって何ができるか、具体的に述べる。
This is where I think I can help.その点で、私が援助できると思います。「Where」を使うのは意外かも知れないが、これが自然。「what」を使って「This is what I think I can help.」とすると不自然。「This is what I think I will do.(こうしようと思います。)」ならOK。
あなたなりに解決法を当たってみる時の言い方
I'll see what I can do.私にできることは、やってみましょう。日本語で言う「やってみます」と同じニュアンス。日本語の感覚で「I’ll try.」と言うとややネガティブな響きになる。「トライしてはみるが多分ダメだろう」というニュアンスを持つため。
相手の納得感を確認
Are we going in the right direction?私たちは正しい方向に進んでいますか?話し合いの内容が、相手の納得できる問題解決に向かっているかチェックする。
Fair enough?十分フェアかな?フェアな決定か、相手としてはある程度嫌なことでも受け入れてやっていけるか確認する。
Can you live with that?それなら、あなたは我慢してやっていけますか? / それなら耐えられる?
Let's wait and see.様子を見ましょう。 / 成り行きを見ましょう。特に積極的に対策を講じる訳ではなく、しばらく様子を見る時の表現。
Just sit tight.じっと待っていてください。 / 静観していてください。
再度、相手の情報共有に感謝する
最後の締め括りとして、再度相手に感謝を述べることも多い。それが話し合いの終わりを告げる合図にもなる。
「LESSON 番外編 部下の相談に乗る (1)」の「相手の情報共有に感謝」でも取り上げたものを、ここでも挙げておく。情報共有に関するごく一般的な感謝を3つ。
Thanks for letting me know.教えてくれてありがとう。
Thank you for sharing this with me.それをシェアしてくれてありがとう。
Thanks for sharing that information.その情報をシェアしてくれてありがとう。
その情報を「わざわざ」持ち出してくれて感謝するというニュアンスの言い方を2つ。
Thanks for bringing that up.その件を持ち出してくれてありがとう。
I'm glad you brought that up. It's an important issue.その件をあなたが持ち出してくれて良かったです。重要な問題ですからね。
まとめ音声
本レッスンにある全ての音声をまとめて再生します。