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CHAPTER 12 議論で役立つフレーズ

これまでのチャプターでは分類しにくい表現で便利なフレーズを紹介します。議論で使われる表現は細かく挙げれば相当の数になりますが、ここではすぐに活用できそうなフレーズを集めています。

すでに知っている表現でも使い方の確認に役立てください。ひと通り目を通しておけば他の参加者の発言の聞き取りの助けにもなるはずです。

目次

全フレーズ

【全フレーズ前編】
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【全フレーズ後編】
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【仮定する】〜だと仮定してみましょう

3種類の「〜だと仮定してみましょう」の言い方です。

12-1Suppose that...
12-2Let's suppose that
12-3Let's (just) say that...「just」は省略可能。「just」を入れると「あくまで仮定です」と日本語で言う時の「あくまで」のニュアンスを加えることになる。
12-4Suppose this decision turns out to be wrong. How quickly can we reverse it?この決定が結局は間違いだったことが分かったと仮定しましょう。どのくらい素早く元に戻せますか?
12-5Let's suppose our sales go down by 20%. What are we going to do first?我が社の売り上げが20%落ちたと仮定しましょう。まず最初に何を行いますか?
12-6Let's just say we want to create a new system from scratch. What would we change?新しいシステムを最初から作ると仮定しましょう。何を変更しますか?「from scratch = 最初から、ゼロから」

【強調する】強調の do の活用

動詞の前に「do」をつけて、これを強く発音します。Be動詞の場合は、そのBe動詞のみを強く発音します。

12-7Of course, we DID try everything we could.もちろん出来ることは全てトライしましたよ。
12-8It DOES seem to be the best solution.確かにそれはベストのソリューションに思えます。
12-9But you DID say this was a top priority.でもあなたは、これが最優先事項だと確かに言いました。
12-10I DO think it is critical.それは(決定的に)重要だと私は強く思います。
11-11I agree. It IS important.同意します。それは確かに重要です。

【逆説を述べる】しかし、それにも関わらず、その反対に

12-12Howeverしかし「But」よりもフォーマル。書き言葉としても使える。
12-13That said,...とは言うものの。

そこまでに述べたことと、今から述べることにはコントラストがあることを示す表現

「A は B なのだが、とは言うものの、C という点もある」「X について Y だという印象を与えたかもしれない。とは言うものの Z という側面もある」といったニュアンス。「Having said that,...」「That being said,...」と同様の意味です。

12-14Their work has been fairly good. That said, I still think there's room for improvement.彼らの仕事は、まずまず良かったです。とは言うものの改善の余地はまだあると私は思います。「fairly good = very good よりはレベルが低い。まずまず、そこそこ、かなりのニュアンス」
「room for improvement = 改善の余地」
12-15The company is struggling financially. That said, their sales rose slightly over the past three months.あの会社は財政的に悪戦苦闘しています。とは言うものの、過去3ヶ月で売り上げは少々上がっています。「struggle = もがく、苦闘する」

【視点・観点】別の見方もできます、別の角度からこれを見てみましょう

12-16There's another way of looking at it.別の見方もできます。
12-17Let's look at this from a different angle.別の角度からこれを見て見ましょう。
12-18Let's look at it from a different perspective.別の視点・観点からこれを見て見ましょう。

【見地・立場】(~の)見地・立場から言うと、我々の顧客達の見地から...

12-19From someone's point of view...誰々の見地から言うと「From something's point of view... = 何々の見地から言うと」
12-20From someone's perspective...誰々の観点から言うと「From something's perspective = 何々の観点から言うと」
「Perspective」という語もビジネスではよく用いられる。意味は「point of view」と同じと考えてよい。
12-21From our point of view, it's an unwelcome development.我々の見地から言うと、ありがたくない(事態の)進展だ。
12-22From your point of view, which are the biggest challenges?あなたの見地から言って、もっとも大きなチャレンジは何ですか?
12-23We need to look at this from our customers' perspective.我々の顧客達の観点から、これを見る必要があります。文法的には「customers'」とするのが正しいが「customers point of view」と表記されていることは珍しくない。
12-24From a cost-cutting perspective, it makes perfect sense.経費削減の観点から言うと、それは完全に納得がいく話です。
12-25From their perspective, it's all our fault.彼らの観点からは、これは全て我々の過失だ。
12-26From their perspective, it's our responsibility.彼らの観点からは、これは我々の責任(責務)だ。「Someone's fault」の言い方には感情が紛れ込みがちなので、それを避けてクールに、あくまで客観的事実として言いたければこのようになる。

【構成要素・側面】X個の主な要素がある、別の側面がある

構成要素を示すには「factor(s)」、局面や側面を示すには「aspect(s)」が使いやすいです。

12-27There are five main aspects to this.5つの主な構成要素があります。
12-28There are a number of factors to this.これには数多くの要素があります。
12-29There's another aspect to this.これには別の側面があります。
12-30There's another aspect to this problem we need to be aware of.この問題には、我々が認識(把握)しておく必要のあるもう一つの側面があります。「側面」を表すのに「aspect」の代わりに「side」を使って「There's another side to this.」と言えないことはない。しかし「another side to~」で「話の裏・実態」といった意味で使うことも多いので紛らわしいニュアンスになる可能性がある。
例) There's another side to this story. → この話にはもう一つあってね(裏話があってね)。

【現実を強調】実は~だ、~というのが現実だ

12-31The fact is that...実は~だ / ~というのが現実だ
12-32Fact is...実は~だ / ~というのが現実です口語では the を落として「Fact is...」とすることもある。
12-33The fact is, if we don't act now, it will be too late.我々が今、行動しなければ手遅れになるというのが現実です。
12-34Fact is that we're falling behind our competitors.我々は競合たちに後れを取っているのが現実です。

【重要性を強調する】重要なのは~だ

12-35What's important here is...ここで重要なのは~です。「here」は議論全体の中で、当面話題になっている一つの事柄に関して絞って言うニュアンス。(以下の例文の大半でこの「here」を使っているが、状況によってはもちろん入れる必要はない。)
12-36What's important here is accuracy, not speed.ここで重要なのは正確さであってスピードではありません。
12-37What's important here is to get accurate data.ここで重要なのは正確なデータを得ることです
12-38What's important here is that we get accurate data.ここで重要なのは我々が正確なデータを得ることです。同じ内容をto不定詞を使わずにthat節を使って言う場合。
12-39What really matters is...本当に重要なのは~です。
12-40What really matters is price.本当に重要なのは価格です。
12-41What really matters is to find out what went wrong first.本当に重要なのは、最初にどのように問題が発生したか明らかにすることです。「go wrong = 悪い方向に進む、問題が発生する、うまくいかない」
12-42What really matters is that customers have more diverse options.本当に重要なのは顧客たちがもっと多様な選択肢を持つことです。
12-43I'd like to stress the importance of a budget increase for this project.このプロジェクトの予算増額の重要性を強調したいと思います。
12-44I'd like to emphasize the importance of a budget increase for this project.このプロジェクトの予算増額の重要性を強調したいと思います。「強調する」の意味の動詞の代表には「stress」と「emphasize」がある。意味は同じ。あえて言えば「emphasize」」の方が、やや改まった言い方。
【全フレーズ後編】を最初から再生する

【条件】~の場合に限り

「~なら...だ。」と特定のケースや状況に限定する表現です。

12-45In that case...その場合は、それならば
12-46In that case, we will have to take legal action against them.その場合は、彼らに対し法的行為をとらなければならないでしょう。「take legal action = 法的行為 [手段] をとる、訴訟する」

「Xという条件を満たすなら、その通りだが」の代表的な3つの表現

12-47That would be true if...もし~ならば、その通りです。
12-48That would make sense if...もし~ならば、(道理が通るので)分かります。
12-49You would be right if...もし~ならば、あなたの言う通りです。
11-50That would be true if the majority of our customers are in that age group.もし我々の顧客の大半がその年齢層ならば、その通りです。
12-51That would make sense if they had some expertise in this field.もし彼らがこの分野の専門的ノウハウをいくらか持っているのならば、(道理が通るので)分かります。「expertise = 専門的なノウハウ、専門的技術,専門的知識」
12-52You would be right if the only consideration is the price difference.もし価格の違いのみが検討事項であるならば、あなたの言う通りです。

【譲歩。→主張】確かに~だが、しかし...

相手の言い分を認めておいてからこちらの主張をするフレーズは色々あります。以下の例では、どれも「but」以降が話者の主張となります。

12-53It may be the case, but...そうかも知れませんが...
12-54It may be the case, but what bothers me is the high labor cost in the region.そうかも知れませんが、私が引っかかっているのは、この地域の高労働コストです。
12-55You may be right about that but...それに関してはあなたの言う通りかもしれませんが...
12-56You may be right about that but... what I'm concerned about is their lack of expertise in this field.それに関してはあなたの言う通りかもしれませんが、私が懸念しているのは、彼らがこの分野での専門的ノウハウに欠けていることです。
12-57Possibly, but...(もしかすると)そうかも知れませんが...「possibly」はイメージ的には可能性は50%以下。話者は可能性としては低いと見なしているニュアンス。
12-58Possibly, but it may not be exactly what our clients want.(もしかすると)そうかも知れませんが、それは我々のクライアントたちが求めているもの、そのものではないかも知れません。

【背景】

12-59Let me give you some of the background.背景を少し説明させてください。
12-60Let me give you some of the background of this situation.この状況に関する背景を少し説明させてください。~の背景、と言う場合の「~の」を表す前置詞は「of」「to」「on」のどれもが使われる。

【問題・障害・課題となる点を述べる】

12-61The major obstacle here is...ここで主な障害となるのは~です。
12-62The major obstacle here is the financial constraints.ここで主な障害となるのは財務的制約です。
12-63The major obstacle here is that many employees lack cross-cultural awareness.ここで主な障害となるのは、従業員の多くは異文化に関する認識に欠けていることです。「cross-cultural awareness = 異文化に関する認識や気づき」
12-64The underlying issue here is...ここでの根本的(潜在的)問題は~です。「underlying issue = 根本的問題、潜在的問題」
12-65The underlying issue here is the conflict of interest among different departments.ここでの根本的(潜在的)問題は異なる部門間での利益相反です。「conflict of interest = 利益相反、利害の衝突」
12-66The underlying issue here is the lack of cross-cultural awareness among many employees.ここでの根本的(潜在的)問題は、従業員の多くは異文化に関する認識に欠けていることです。
12-67The question here is...ここでの質問は~です。「ここで(当然)出てくる質問は」というニュアンス。
12-68The question here is if this law applies to us?ここでの質問は、この法律が我々に当てはまるかどうかです。
12-69The question here is if we have full support from the management.ここでの質問は、マネージメントからの全面的支持を我々が得ているかどうかです。
12-70The question here is, "Does this law apply to us?”ここでの質問は「この法律は我々に当てはまりますか?」「The question here is」の後に質問を発言の形でそのままもってくるのも使いやすい。
12-71The question here is, "Do we have full support from the management?”ここでの質問は「我々はマネージメントからの全面的支持を我々が得ていますか?」

【優先順位を述べる】

12-72The priority here is...ここでの優先事項は~です。
12-73The priority here is speed.ここでの優先事項はスピードです。
12-74The priority here is to cut down the overhead costs.ここでの優先事項は諸経費を削減することです。「overhead costs = 諸経費、間接費」
12-75Our top priority is...我々の最優先事項は~です。
12-76Our top priority is that our customers have the best experience with our products.我々の最優先事項は我々の顧客たちが我が社の製品で最高の体験をすることです。

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